
今週のWhat's Upでは、なんとmotionwave.tvのInterviewでフィーチャーされている黒人ロックバンドNineveh RoadがNYからライブで登場!彼らの音楽について直撃インタビュー!
WORLD ENTAのコーナーでは、先週に引き続きNYのArt Sceneについてリポート。今回はちょっと方向性を変えて、戦争報道写真家の故Robert Capa氏の展示会を紹介。常に戦場の最前線から戦争の悲劇や残酷さをストレートに訴えかけた彼の衝撃の写真の数々がフィーチャーされた展示会をリポート。


NYのArt Scene (3)
"これが戦争だ!": 20世紀で最も重要な戦争報道写真家、Robert Capaの作品展@ICP
ICPとは
Robert CapaやWener Bischof, David”Chim” Seymour’, Dan Weiner等、既に他界した有名写真家の作品を保存する事を目的に1966年に同じく写真家であったRobertの弟、Cornell CapaによってInternational Fund for Concerned Photographyという団体が築かれる。その後Robert Capaを始めとした、ICPが管理する様々な写真家の作品コレクションを実際に保存する施設として1974年にここNYにてInternational Center for Photographyが設立される。この施設は美術館以外にも写真の専門学校としても運営しており、現在では優秀な総合写真アート施設として世界中に名を馳せている。... ↓ 続きを読む
Robert Capaについて
20世紀で最も有名な戦争写真家。
スペイン内戦、日中戦争、第二次世界大戦、アラブ・イスラエル戦争、インドシナ戦争など、20世紀初頭に世界で起こった全ての主要戦争や紛争をカバーし、常に命をかけて撮影されたその衝撃的な写真の数々は、世界中の多くの人に戦争の真実の姿を見せつけた。実際に戦場最前線で撮影された彼の写真はLife, Regards, Time, Vu 等、欧州や米国の大手雑誌や新聞にも頻繁に掲載された。テレビもなかった時代の世の中に戦争の現実を伝えた大きな立役者であったと同時に、戦場での報道写真の基礎を築いた人物でもある。
1913年にハンガリーのブダペストでEndre Erno Friedmanとして生まれる。
17歳で既に政治に興味を持っていた彼は、1932年に反政府活動に参加したことがきっかけで母国から追放され、ドイツに移住する。ジャーナリズムを勉強した後、報道写真を取り扱う大手会社に勤め始めた事をきっかけに報道写真の道へ進む。しかし、ユダヤ人であった彼は、ドイツがナチス政権化に陥った為、1933年にフランスへ亡命する。そこで同じくポーランドから亡命してきたユダヤ系ポーランド人Gerda Taroと出会い、やがて二人は恋人となり、仕事のパートナーとなる。この頃からしばらくの間は、この二人でCapa And Taroというチームを組み仕事をすることになる。実はこのときに、アメリカ人の架空の写真家の名前を作り上げ、二人の撮影する写真を通常よりも高い値段で売る事を目的としてGerdaによって考え出されたのがRobert Capaという名前であった。その後、1936年に本名Endre Freidmanを捨て、このRobert Capaを自分の名前とすることにより、正式にRobert Capaとして世界へ知られることになる。
その後、Gerdaと共に世界中の戦争や紛争をカバーし始めたRobert Capaだったが、スペイン内戦を取材していた際にGerdaが銃撃に巻き込まれ死亡する。その後Robert Capaが亡くなるまで他の誰とも結婚しなかった理由は、このGerdaの死で受けたショックを克服することが出来なかったことにあると言われている。
Robert Capa自身も1954年にLIFE誌の取材でフランスとの紛争を起こしていたベトナムへ赴いた際に、取材中に地雷を踏み41年の生涯を閉じた。
展示内容
これまでに一度も展示された事のない、1930年〜1940年までの間のRobert Capaの作品コレクションが初公開されていると同時にGerda Taroの作品も展示されている。また今回の展示ではRobert Capaの撮った写真だけではなく、彼の身分証や個人的な書類なども含むコレクションとなっている。
まずギャラリーに入るとGerdaの作品の展示で始まる。Gerda Taroは世界ではあまり知られていないが、歴史上女性初の戦場報道写真家であり、同時に初めて戦場で殉死した女性でもある。Gerdaの撮った写真の多くは、負傷した兵士を看護する女性の姿や、楽しそうに会話している兵士の写真などが多く、戦争の悲劇の中にも見える本来の人間の優しさや有り方を訴えているように思える。
それとは対照的にRobert Capaの写真には戦争の冷たさや残酷さがそのままストレートに表現されている。

1 Robert Capa
[American soldier landing on Omaha Beach, D-Day, Normandy, France], June 6, 1944
Gelatin silver print
© Cornell Capa
International Center of Photography

12 Regards, November 24, 1938, cover with Robert Capa’s photograph of the
Battle of Rio Segre
Magazine
International Center of Photography

2 Robert Capa
Death of a Loyalist militiaman, Cerro Muriano, Córdoba front, Spain, September 5, 1936
Gelatin silver print
© Cornell Capa
International Center of Photography

4 Fred Stein
[Gerda Taro and Robert Capa, Paris], 1935
Gelatin silver print
© Fred Stein
International Center of Photography

7 Gerda Taro
[Boy wearing cap of the FAI (Iberian Anarchist Federation), Barcelona], August 1936
Gelatin silver print
© International Center of Photography
International Center of Photography

1 Photographer unknown
[Gerda Taro, Guadalajara front, Spain], July 1937
Gelatin silver print
© International Center of Photography
International Center of Photography
今回の展示を通して感じた事は、戦争の残酷さを訴えるRobertと、戦争にも人間味を持たせるGerdaの対照的なスタイルにより、彼らの作品全体にバランスを持たせることが可能だったのであろうということ。それだけを考えてもRobertにとってGerdaは非常に重要なパートナーだったのであろうと思われる。また、今回の展示コレクションにはRobertの直筆記事の下書きやPress Pass等の遺品もあり、自分の生き方を貫いたRobert Capaという人物の生涯の一部に触れた感覚を味わえる。
International Center of Photography (ICP)
1133 Avenue of Americas @43rd St.
New York, NY 10036
入場料(一般)$12
This is War! Robert Capa at Work / Gerda Taro
9月26日-1月6日まで開催中。
ICPギャラリーウェブサイト:www.icp.org


Creaky Boards
シンガーソングライターAndrew HoepfnerとトランぺッターのJason Benjaminが学生時代パンクロックのサークルで知り合ったのがバンド結成のきっかけ。2004年にNYのBrooklynに拠点を移しCreakyBoardsとしてフォーク・パンクのDuoとして正式に活動を開始する。
紹介曲: Brooklyn Boy Vox
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